網入りガラスの特徴と割れ方のパターン
網入りガラスは中に金属メッシュが埋め込まれているため、割れてもガラス片が飛び散りにくい特性があります。
- 小さなヒビやクラック:表面だけヒビが入るため、応急処置で様子を見ることも可能。
- ガラス面全体に広がる割れ:半分以上が亀裂している場合は、交換が必要。
- ガラスが落ちかけている:施工時にガラスをガタつきのないようしっかりはめ込まなかったり、枠が錆びて留め金が緩んだりすると起きる。
応急的に割れ目をテープで塞ぐ方法
網入りガラスにヒビが入った場合、まずは割れ目から雨風が侵入しないようにテープで補強しましょう。
必要な道具と手順
- 養生テープ(幅広タイプ)またはガラス補修用透明テープ
- はさみまたはカッター
- 作業用手袋(ガラスの破片から手を守るもの)
- まず、窓際にあらかじめ新聞紙や厚手の布を敷き、万一ガラスが剥がれ落ちても下に飛び散らないように保護する。
- 養生テープを細長くカットし、ヒビの線状に沿って複数本貼り付ける。幅はヒビよりやや大きめに取ると隙間なく塞げる。
- ヒビが横に走っている場合は、複数本のテープを縦に貼り、網入りガラスの網目を押さえるようにする。
(テープが剥がれにくいように、最初にヒビ端部を軽く押さえてから貼ると◎) - 雨風がひどい場合は、窓の外側からも同様に養生テープでヒビをカバーする。
- 応急処置後は、風が強い日や雨の日はテープが剥がれやすいため、こまめにチェックする。
ガラス補修用パテで亀裂をコーティングする方法
ヒビが細かく広がっている場合は、透明のガラス補修用パテやUV硬化レジンを使って埋めると応急的に強度が増します。ただし網入りガラスでは効果が限定的となるため、小さなヒビ向けの対処方法です。
用意するものと手順
- 透明ガラス補修パテ(チューブタイプ)またはUV硬化レジンキット
- ヘラ(パテを塗り込むため)
- ウエス(余分なパテを拭き取るため)
- UVライト(UV硬化レジンを使う場合)
- ヒビ周辺の表面汚れをウエスで拭き取り、パテが密着しやすいようにする。
- 透明ガラス補修パテをヘラでヒビ部分に押し込むように塗布し、ヒビを十分に埋める。
- 余分なパテはウエスでふき取り、ヒビ部分が平らになるよう仕上げる。
- UV硬化レジンを併用する場合は、パテ乾燥後にレジンをヒビ部分に流し込み、UVライトで数分硬化させる。
- 硬化後、水をかけてヒビ部分が水を吸わなくなっていれば補修完了。
(網入りガラスでは網目の凹凸があるため、完全に平滑にはならないが、応急処置として漏れ防止効果あり)
網入りガラス交換のタイミングと費用相場
応急処置をしてもヒビが大きく広がる場合や、夜間の防犯上リスクが高い場合は早めに網入りガラスを交換すべきです。
交換時期の目安
- ヒビが30cm以上に伸びた場合:応急処置でカバーできても強風や揺れで破片が崩落する恐れがあるため要交換。
- ガラスが浮いてきて枠から外れかけている場合:飛散防止ガラス(合わせガラス)への変更も検討。
- 台風や強風が頻繁に接近する地域:網入りガラスでは割れた際の安全性は高いものの、防犯や断熱も兼ねた合わせガラス設置を推奨。
費用相場と選び方
- 網入り単板ガラス交換:10,000~15,000円/平米
(既存ガラス撤去+取付け+廃材処分費用含む) - 網入り合わせガラス(防犯+飛散防止):20,000~30,000円/平米
- 網入りペアガラス(断熱+飛散防止):25,000~35,000円/平米
- 施工は必ずガラス屋(ガラス工事業者)へ依頼し、正確なサイズを測定してもらうことが重要。
まとめ
網入りガラスが割れた場合は、まず破片から離れて安全確保→養生テープ・ビニールシートで応急処置→ガラス補修用パテでヒビをコーティング→網入りガラス交換が必要な場合は専門ガラス屋へ依頼という流れで対策しましょう。防犯性や断熱性も考慮するなら、網入り合わせガラスや網入りペアガラスへの切り替えも検討するとより快適・安心な住環境が実現します。




