まずは割れたガラスから離れて安全を確保する
窓ガラスが何らかの衝撃で割れてしまうと、周囲に飛び散った破片が非常に危険です。まずはガラスから離れて、安全な場所へ避難しましょう。割れた破片は素手で触れると切り傷を負うおそれがあるため、ガラス片から十分な距離をとり、大人やお子さんも近寄らないように注意してください。
飛び散った破片による二次被害を防ぐポイント
- 窓の周辺を走り回らない：小さな破片でも踏みつけると割れてさらに細かく飛び散る危険があります。
- 近くに置いてある家具や床に飛び散りがないか確認：椅子や机などの角に破片が引っかかっていることもあるため、慎重に点検しましょう。
- 靴を履いた状態で現場に戻る：裸足や素足で歩くと、見落としがちな小さなガラス片でも突き刺さる恐れがあります。
応急的にガラスを塞ぐ方法と必要な道具
割れたまま放置すると風雨が室内に入り込むほか、防犯上も問題です。応急的にビニールシートや段ボール、養生テープを使ってガラス面を塞ぎましょう。以下の手順を参考に、安全かつなるべく短時間で覆いを作成します。
応急塞ぎに必要な道具
- 厚手のビニールシート（1畳サイズ程度）
- 段ボール（窓枠よりひとまわり大きめにカット）
- ガムテープまたは養生テープ
- 作業用手袋（厚手の革手袋などガラス片から手を守るもの）
- はさみまたはカッター
応急塞ぎ手順
- 飛び散った破片を取り除く：厚手の手袋をはめ、落ちている破片を慎重に拾ってバケツや丈夫な箱にまとめる。小さな細片は粘着テープで貼り付けて回収。
- 段ボールを窓枠サイズにカット：窓の縦横を測り、汚れてもよい段ボールを窓枠の内側にぴったり合うサイズにカット。カット面でケガをしないよう注意。
- 窓枠内側からカットした段ボールを押し込む。
（ギリギリのサイズだと入りにくいため、1～2cm程度余裕を持たせるとスムーズ） - 養生テープで四辺を隙間なく固定：段ボールと窓枠の隙間から風が入らないよう、テープを重ね貼りして密閉する。
（テープが粘着力を失わないよう、あらかじめホコリを拭き取っておくと効果的） - さらに、段ボールの上からビニールシートを張り付ける：防水性を高めるために、ビニールシートを窓枠にかぶせ、同じく養生テープで留める。
- 外側からも段ボール＋ビニールシートを同様に固定し、二重に養生するとよりしっかり塞げる。
破片回収後の廃棄方法と注意点
ガラス片を処分するときは、自治体のルールに従い、「燃えないゴミ」や「粗大ゴミ」ではなく「ガラス類として別出し」をする場合が多いです。小さな破片でも、放置すると人やペットが踏んでケガをする恐れがあります。
ガラス片をまとめるときのポイント
- 回収した破片は新聞紙や古雑誌に包み、厚手の段ボールや固い箱に入れて封をする。
- 割れたガラスの角を包んでからテープで固定し、口が開かないように密閉状態にする。
- 廃棄ラベルや「ガラス注意！」などと明記しておくと、収集作業員への注意喚起になる。
本格修理（ガラス交換）は専門のガラス屋に依頼すべき理由
応急処置はあくまで一時的な対応であり、長期的に雨風や防犯面を考えると、ガラス屋に正確な寸法で交換依頼する必要があります。自宅のガラスを採寸ミスしたり誤った厚みのガラスを発注すると、見た目も機能も損なわれるだけでなく、安全性も確保できません。
依頼時に伝えるべき情報
- 割れたガラスの幕厚（mm）と種類（透明板ガラス・網入りガラス・ペアガラスなど）
- 窓枠の窓辺縁サイズ（縦・横の寸法を正確に測る）
- 窓の設置場所（1階・2階・ベランダ側など）や台風・強風時の影響を受けやすいか
- 防犯ガラスや断熱ガラス（Low‐E複層ガラス）など、機能性ガラスの希望があれば伝える
費用相場の目安
- 単板ガラス（厚さ3mm～5mm）の交換：5,000～10,000円／平米
（ガラス本体＋施工費＋廃材処分費込み） - 網入りガラス（防火仕様含む）の交換：8,000～15,000円／平米
- ペアガラス（断熱・防音タイプ）の交換：15,000～25,000円／平米
- 防犯合わせガラス（特殊フィルム圧着）の交換：20,000～30,000円／平米
まとめ
窓ガラスが割れた際は、飛び散った破片から離れて安全確保→片付けに手袋と養生テープで対応→段ボール＋ビニールシートで応急塞ぎ→廃棄は自治体ルールに従い安全に処分→最終的に専門のガラス屋へ正確な寸法と機能を伝えて交換依頼の順で対策しましょう。応急処置は一時しのぎに過ぎませんので、早めにプロへ相談して、安心・安全なガラスに張り替えてもらうことをおすすめします。
