水漏れを発見したらまず止水栓（元栓）を閉める
キッチンや洗面台、トイレなどで水がポタポタ漏れているのを見つけたら、慌てず冷静にまず行うべきは止水栓（元栓）を閉めることです。止水栓は各給水配管に設置されており、水漏れ箇所を特定しなくても家全体を止められます。止水栓がどこにあるか事前に把握しておくと、いざというときにすぐ対処できるでしょう。
家全体の止水栓と各蛇口の止水栓の違い
- 家全体の止水栓（元栓）：通常、ご自宅の敷地内・玄関脇または床下収納にあります。一度に全戸分の給水を止めるので、水道メーター周辺を探しましょう。
- 各蛇口の止水栓：キッチンシンク下、洗面台下、トイレタンク側面などにあり、特定の蛇口だけ給水を止めたいときに使います。
応急的にタオルやバケツで水を受け止める方法
止水栓を閉めるまでの間に絶えず水が流れてくる場合は、バケツや鍋、雑巾やタオルを駆使して水を受け止め、床や家具への浸水を防ぎましょう。また、電化製品の近くで漏れている場合は、漏れた水がコンセントにかからないように電源プラグを抜くか、タオルで覆ってショートを防止します。
水漏れ箇所が天井・壁の場合の注意点
- 天井や壁内部から漏れてきた場合、天井にシミができたり壁がふやけたりしているはず。無理に開けると天井板や壁板が落下する恐れがあるため、床下にバケツや段ボールを置いて水を受け止め、下から水漏れ箇所を視認できるまで待ちましょう。
- 天井裏の配管からの漏水であれば、一度下階に移動し、漏れが続く場合は速やかに管理会社や水道屋に連絡し、二次被害を防ぐ。
応急補修として使えるアイテムと手順
止水栓を閉めても、修理にすぐ来てもらえない場合は応急補修が必要です。以下の方法を参考にしてください。
ビニールテープや防水テープで一時的に止める
- 漏れている配管の汚れやサビを簡易に布で拭き取り、テープが密着しやすい状態にする。
- ビニールテープや防水テープを配管の漏れ箇所に巻きつける。巻く際は漏れが発生している部分を中心に、上下に十分な幅を確保して巻きます。
- テープがズレないように何重にも重ね巻きし、数分間放置して密着を待つ。
- 止水栓を再び少し開けて、テープで補修した部分に漏れがないかを確認します。
クランプ式止水バンドで漏れを一時的に止める
- ホームセンターで「クランプ式止水バンド」を購入。金属バンドで漏れ箇所を強く締め付ける仕組みです。
- 漏れている箇所の配管がまっすぐな状態であることを確認し、止水バンドを所定位置に固定。
- 付属のネジを締め込み、配管の金属部分をしっかり押さえつけると応急的に水漏れを防げます。
- 数時間〜半日程度しか持たないため、できるだけ早く専門業者に修理を依頼しましょう。
修理業者（プロの水道屋）に連絡するときのポイント
応急処置をしたあとは、できるだけ早く水道屋に連絡し、正確な見積もりと本格修理を依頼しましょう。以下の情報を事前に整理しておくとスムーズです。
事前に伝えるべき情報
- 漏れている箇所の場所（キッチンシンク、洗面台下、トイレタンク裏など）を具体的に伝える。
- 止水栓を閉めたかどうか、どの程度水圧がかかっているかを説明すると応急処置方法のアドバイスも受けやすい。
- 配管の素材（塩ビ管、銅管、ステンレス管など）や、築年数・既存修理履歴があれば共有。
- 急ぎか否か（夜間・深夜対応が必要か）を伝え、費用目安や到着予定時間を確認。
費用相場の目安
- 簡易補修（テープやクランプ止水）の出張費用：3,000〜5,000円程度
- 小規模なパッキン交換・ナット締め直し：5,000〜8,000円程度（部品代込みで約8,000〜12,000円）
- 配管交換（20cm程度の塩ビ管交換）：15,000〜25,000円程度
- 天井・壁裏配管交換（床下、天井裏に潜る作業）：30,000〜50,000円程度
まとめ
水漏れを発見したら、まずは止水栓を閉める→バケツやタオルで応急的に水を受け止める→ビニールテープ・止水バンドで簡易補修→専門業者に連絡の順で対処しましょう。事前に止水栓の場所や緊急連絡先（管理会社、水道屋）を把握し、状況を詳しく伝えられるように情報を整理しておくとスムーズです。
