取材で得たリアルな声を、重複を整理して読みやすくまとめています。
Q. この仕事を始めたきっかけについてお聞かせください。
私は二代目として事業を継いだため、明確な「きっかけ」があったわけではありません。ただ、先代がこの仕事を始めた経緯についてはよく聞かされてきました。もともと勤めていた同業の会社を退職した際、周囲の方々から「これから必ず必要とされる仕事だ」と背中を押されたことが、創業の大きなきっかけになった、と聞いています。私自身がこの仕事に携わり始めた頃は、ちょうど愛媛や香川で台風による水害が続き、床下の消毒作業などを多く経験しました。そうした現場に向き合う中で、消毒や害虫・害獣の駆除といった仕事は社会に欠かせない役割を担っていると強く感じ、この道で生きていく決意を固めました。
Q. 季節ごとに発生しやすい害虫・害獣の特徴や、ご依頼の傾向を教えていただけますか?
年間を通して、依頼内容は季節によって大きく変化します。春先はゴキブリやムカデといった害虫から始まり、初夏にかけてハチの相談が増えていきます。秋口になるとアブの発生が目立ち、冬になるとネズミやハクビシンなどの外獣が中心になります。特に冬場のハチについては誤解されている方も多く、「夏は飛んでいたけれど、冬になったら飛ばなくなったからもういないだろう」と思い込んでしまうケースがよくあります。しかし、飛んでいないだけで巣の中に卵が残っていたり、動ける個体が潜んでいたりすることもあり、安易に自己判断で近づくのは非常に危険です。こうした場合は、必ず専門の業者に任せていただくのが安心です。 また、季節だけでなく地域特有の傾向が出ることもあります。例えば、土佐清水の足摺地区のホテルでは、近年カメムシの発生が多いという相談が増えているなど、エリアによっても依頼内容に違いが見られますね。

Q. 現場で印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
「思い込み」にまつわるエピソードは、現場では非常に多く見られます。お客様が「ダニがいるから検査してほしい」「消毒をお願いしたい」といった前提でご連絡をくださることが頻繁にありますが、現地に伺って調査してみると、お客様が想定していた害虫・害獣は存在せず、結果として“思い込み”であったというケースは少なくありません。実際には、症状や不快感の原因がダニや虫とはまったく関係のないものだった、という事例も多くありますし、中には皮膚の異常だと思っていたものが、実は生活環境や体調によるものであったり、最も極端な例では「汗も」が原因だったというケースもありました。このように、お客様が感じている不安や違和感が、必ずしも害虫・害獣の存在に起因するとは限らないという事実は、現場で日々実感しているところです。専門的な調査を行うことで、初めて原因が正しく把握されることも多くあります。
Q. 業者を選ぶ際、どのような点に注意すべきだとお考えですか。
まずは、できるだけ地元で自社施工を行っている事業者を選ぶことが重要だと考えています。県外から来る業者の中には、出張費だけが高額で、十分な作業をしないまま帰ってしまうケースも耳にします。また、経験や技術が不可欠な害虫・害獣駆除の分野で、曖昧な説明をしたまま対応を先延ばしにする業者がいるという話も聞きます。特に高齢の方はそのような説明を信じてしまいやすく、注意が必要です。業者を見極めるうえで大切なのは、「できないことはできない」と明確に伝えてくれる誠実な姿勢だと思います。反対に、インターネット広告経由の業者へ安易に連絡することはおすすめできません。広告手数料が非常に高いため、安価な案件では交通費すらまかなえず、結果的に高額請求につながりやすい構造があるからです。そうした背景を踏まえると、地域に根ざし、自社施工でできる限りの対応を丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが、最も安心できる選択だと思います。

Q. 他社と比べた際の御社の強みについてお聞かせください。
他社と比較した際の大きな強みは、動物用監視カメラを積極的に活用している点です。最先端の監視機材である「Pescle」をはじめ、現場の状況に応じて複数メーカーのカメラを使い分けて運用しています。害獣かどうか判断がつかないケースでも、機材を設置すればすぐに映像を確認できるため、“何がいるのかわからない”という不安を早期に解消できます。これにより、現場で何が起きているのかを迅速かつ正確に把握することが可能になります。状況を正確に掴めれば、「どの害獣・害虫が侵入しているのか」をわかりやすく提示でき、お客様にも納得いただける説明ができます。また、原因の特定が早いほど、再侵入防止策も的確に講じられるため、予防まで含めた質の高いサービス提供につながっています。こうした最先端技術による客観的な調査と、お客様に寄り添った丁寧な説明の2つを組み合わせることで、他社とは比較できる大きな強みになっていると感じています。
Q. お客様へのメッセージをお願いします。
害虫駆除や外獣駆除といった作業は、一見すると簡単に見えるかもしれませんが、実際には専門的な知識や経験が欠かせません。自己判断での対応は危険を伴いますので、必ず経験のある専門業者にご依頼いただくことをおすすめします。特にハチの場合、素人の方が「もういないだろう」と思って巣に近づくと、突然刺される危険があります。また、建物のわずかな破損でも外獣や害虫の侵入につながることがありますので、少しでも気になることがあれば自己判断せず、早めにご相談いただきたいと思います。「2週間音がしなければ駆除できたとみなす」といった曖昧な判断ではなく、最初から専門業者に相談することが、被害を最小限に抑える最も確実な近道です。どうぞお気軽にお問い合わせくださいとお伝えしたいです。

Q. 今後の展望についてお聞かせください。
今後の取り組みとして、床下の点検ロボットの導入を検討しています。床下は人が入りにくく、十分な点検が難しい場所でもあるため、ロボットを活用することで、これまで以上に精度の高い点検が可能になると期待しています。導入時期は来年か再来年になるかもしれませんが、技術の進歩に合わせて、より徹底した点検サービスをご提供できるよう準備を進めているところです。

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