01 運送事業と連携するからできる、迅速で無駄のない遺品整理
この事業を始められた経緯やきっかけについて教えていただけますか。
葬儀の現場に携わる中で、会社としての戦略的な買収という側面から、この事業に関わることになりました。当初は、遺品整理という仕事が本当に需要のある分野なのか、半信半疑な部分もありましたが、実際に現場に向き合う中でこの仕事が人生の「最後の最後の部分」を支える、非常に重要な役割を担っているのだと強く実感するようになりました。
実際にはどのようなご依頼が多く、どの程度の件数に対応されているのでしょうか。
ご依頼として多いのは、空き家の片付けや、遺品整理、特殊清掃です。アパートやマンションの一室を丸ごと整理するケースもあれば、戸建て住宅一軒まるごとを空にするご依頼も非常に多いです。対応件数としては、年間でおおよそ100件から150件ほど、月に換算すると10件から15件程度のご依頼を安定していただいています。特に、葬儀社様や地元の不動産会社様、行政書士の方々といった専門家の方からのご紹介が多く、全体の7割から8割を占めているのが現状です。
利用者が業者を選ぶ際、プロの視点からどのような点に注意すべきかアドバイスをいただけますか。
遺品整理は、急を要するケースも多く、精神的に余裕のない中で業者を選ばなければならない場面が少なくありません。しかし、だからこそ冷静に、2社から3社ほど相見積もりを取ることを強くお勧めします。残念ながら、不当に高額な請求をしたり、事前の説明と異なる作業を行ったりする業者が存在するのも事実です。だからと言って、金額だけで判断するのではなく、担当者の人柄や説明の丁寧さ、こちらの要望をどこまで真摯に聞いてくれるかを見極めることが重要です。また、個人情報の取り扱いや廃棄物処理の方法などについても、ホームページ等で事前に確認し、信頼できる会社かどうかを判断することが、後悔しないためのポイントだと思います。
他の業者と比較した際、御社ならではの強みはありますか。
弊社の強みは、適正な価格設定、そしてそれらを支えるワンストップサービスにあると考えています。特に大きな特徴として、遺品整理事業だけでなく、運送事業もグループ内で営んでいることから、一軒家を丸ごと空にするような現場では、自社の運送部門から車両を融通し、柔軟な対応が圧倒的なスピード感で対応可能です。大型車両を常時確保することはコスト面で難しい業者も多い中、弊社はグループ内のリソースを活用できるため、物量に応じて最適な車両を迅速に手配することができます。お見積りから作業完了までの流れをできる限りシンプルにし、無駄な工程を省くことで、スピーディかつ分かりやすいサービス提供を実現し、価格についても、お客様の状況や現場の内容を丁寧に確認した上で、必要以上の費用が発生しないよう心がけています。安心して任せていただける体制を整えることが、結果的にお客様からの信頼につながると考えています。
これまで多くの現場を経験された中で、特に印象に残っているエピソードはありますか。
特殊清掃の現場に立ち会った際のことですが、亡くなられた方が残された、生前の思いが綴られた張り紙や手紙を目にした時は、非常に考えさせられました。また、食卓に置かれたままのコップの中で、コーヒーが干からびている様子を見ると、「ついさっきまで、ここで確かに生きていらしたのだ」という現実が、フラッシュバックのように押し寄せてきます。そうした現場に向き合うたびに、自分自身の生き方や、家族への想いの残し方について深く考えさせられますし、この仕事が持つ責任の重さを改めて実感しています。
お仕事をされる中で、特に大切にされている思いやこだわりをお聞かせください。
遺品整理は、単なる片付け作業ではなく、亡くなられた方の人生の締めくくりに立ち会う仕事だと考えています。当初は、この仕事を一度きりのご縁として捉えていましたが、実際には「以前、父の時にお願いしたので、今度は母の時も」といった形で、リピートやご親族からのご紹介をいただくことが少なくありません。だからこそ、一回限りの取引ではなく、長い目で信頼していただける関係を築くことを何より大切にし、常に誠実な対応を心がけています。
最後に、今後の事業の展望や目標について教えてください。
今後は拠点をさらに増やし、対応エリアを広げていきたいと考えています。エリアを拡大することで、スタッフがより効率的に、かつ柔軟に動ける組織体制を構築していきたいです。現在はご紹介経由のご依頼多いですが、今後は情報発信にも力を入れ、より多くの方に弊社のサービスを知っていただく機会を増やしていきたいと考えています。また、環境への配慮としてリサイクルを一層徹底し、廃棄物の減量化にも取り組みながら、社会や環境に優しい事業運営を目指していきます。

取材風景:遺品処理センター北海商事
