【店舗向け記事】インターネットを使った販促 Series.2

はじめに

①本記事の目的と構成

本記事の目的は、昨今急速に拡大するインターネットを使った集客を始めたい事業者がWEBへの理解と適切な販促を実践する為の手助けとなる情報を提供することです。これからスタートするという方だけでなく、今自分でやっているけどうまく行かないなど悩んでいる方向けのガイドとなることを目指しています。

②前回の記事の振り返り

前回の記事「【店舗向け記事】インターネットを使った販促 Series.1」では、インターネットを使った集客を成功させる為のポイントと、成功に導くためのツールの種類・特徴・費用に関して詳しく解説しました。

まとめとして

・ホームページは必ず必要ですが入口として使うのではなく出口として使う戦略がおすすめ

・小規模事業者の場合は限られた広告予算を最大限効率的に使う為に全体をみて設計と予算の配分を行う

と結論付けましたが、シリーズ第二回の記事ではその具体的な手法について解説していきたいと思います。

ホームページを入口ではなく出口として使うとは?

ホームページはネット集客の入口?

「ホームページを作れば自社集客が出来ますよ!」「ホームページを作って沢山の人に見てもらいましょう!」という謳い文句のホームページ制作会社のセールスマンに「今ならお安くしときます!」なんてトドメの後押しされて思わず契約してしまった!過去沢山の業者様のサイト制作・コンサルティングを行ってきた経験から多くの初心者の方がうまく行かない理由はこの誤解が原因だと考えています。

ホームページが入口になるのはSEO対策が出来た時のみ

結論からいうと、ホームページが入口になるのはSEO対策が効いてユーザーの検索キーワードで上位表示されるようになった時のみ扉が開くのです。上位表示というのは最低での1ページ目(環境にもよりますがTop10まで)更にいうのであればTop3に入ることが出来なければ検索結果に表示されることはあってもクリックされることすら困難です。

また困ったことに、業種問わず最近ではあらゆる大手の参入で地域の複数の業者をわかりやすくまとめたポータルサイトやマッチングサイトが上位を独占しているので、一度それらのサイトにユーザーが入ってしまうとその中で解決(申し込み)をしてしまう確率が高くなり結果として下位のページは余計に見られなくなってしまう傾向が強くなってしまっています。

なのでホームページは作って終わりではなくSEO対策を行い、大手のポータルサイトをなぎ倒しその地域のTOP3になるまで対策を続けなければ残念ながらほぼ意味が無いということになってしまいます。可能か不可能かと言われたら大手並みの専門チームと予算をかけることが出来るのであれば可能ですが地域密着型の小規模店舗の方にはとても現実的ではありません。

ホームページを出口として使うとは?

結論からいうと、入口作りは他のツールや手法に任せて見込み客のお店探しの最終段階で自社のページを見てもらった時に確実に逃さない様にホームページを最適化しておくということです。最適化とは営業時間・定休日・住所・電話番号・提供サービスなどの基本情報や、提供時間・価格・保証などのお店の魅力を見やすく・わかりやすくホームページに記載しておくという事です。特に昨今はスマホでの閲覧が9割以上なのでスマホで見た時の見え方には最低でもこだわりましょう。

ホームページ必須だが出口に使うべき理由まとめ

・少ない投資で始めることが出来る

・広告の費用効果が最大化しやすい

この出口を守るに割り切って考えるとホームページのコストは大幅に削減出来ます。何十万も何百万も掛ける必要はありません。特に対応エリアが店舗所在地の市町村もしくはその近隣のみなど限定された業態の場合はホームページは出口を守る役割を持たせて全体設計することが一番安くて効果が出やすいと言う事です。

ホームページ発注の際に最低限抑えておきたいポイントまとめ

・はじめて訪れたユーザーが直感的に情報を理解出来る事

・ユーザーの意思決定に必要な情報が探さなくても見つかる事

・スマホでの閲覧・外出時通信環境で最適なUIとページの読み込みスピードにはこだわる事

先に書きましたが9割がスマホ・モバイル端末からのアクセスです。特に緊急系の修理依頼の場合はどれだけホームページに想いを詰め込んでも小さな画面で隅から隅まで読んでくれるユーザーはほとんどいません。平均的にトップページ流入後わずか数秒でサイトから得た情報を元に続きを読み進めるか?否かを判断します。ユーザーの知りたい情報は「どこに、どんなお店が、どんなサービスを、どれくらいの価格で、いつまでに 解決してくれるのか?」そして最終的な問い合わせを行うまでの時間は数分〜5分以内と考えて設計すると良いでしょう。もちろん短時間で訴求を高めたいという理由で釣り広告的な謳い文句などの掲載は後々逆効果になるのでおすすめしません。

入口はどうやって増やすのか?

入口を無料・低予算のツールで増やそう

では、ホームページを出口として使う理由はわかったとしてもどうやって入口を増やして閲覧数を増やすのか?当然ここもセットで対策する必要があります。出張修理業種の場合いくつかのツールがあるのでご紹介します

Googleマップ(Google ビジネス プロフィール)

Yahoo!マップ

まずは無料で登録・対策が出来るという意味ではGoogleマップは今最も重要なツールでしょう。(Yahoo!マップは2024年度本格スタートのYahoo!版Googleマップの様なものですので同じ概念で良いでしょう。)

Googleビジネスプロフィールと呼ばれる店舗独自のページ最適化(ページの情報リッチ化やユーザーの口コミを増やす)事で地域で関連業種が検索された時に上位に表示される確率が高くなります。飲食店や美容室などのローカルビジネスではもはや当たり前の様に対策が進んでいますが、出張修理業態は相対的には対策による上位化の余地があります。これらのマップ対策はMEO対策と呼ばれており耳にされた事もあるでしょう。

対策自体は無料で出来ますが、プロに任せたほうがより上位化の達成難易度や表示までの時間短縮が期待出来ますし費用もネット販促ツールの中ではかなり低コスト且つ、ポータルサイトなどの競合では出せない地図表示枠は店舗を持つオーナーの特権で費用効果が非常に高いので必ず候補にいれておきたいところです。

重要情報いわゆる景品や割引を使った利益供与でGoogleビジネスプロフィールの評価誘導はGoogleのガイドライン違反であるだけでなく、ステマ規制法にも抵触する可能性がありますので絶対にやめましょう。またGoogleは近くある一定期間利用されていないGoogleアカウントを削除する運用を開始しています。参照これによって捨て垢を使ったサクラ口コミなどは徐々に整理されてそういった自作自演や口コミ投稿業者による高評価ページも徐々に排除されて業界が健全化していくのは非常に良い傾向です。

・無料もしくは、定額(低コストの)で登録できる地域でSEOに強いメディアに掲載する。

2つ目はこれです。例えば「世田谷区 〇〇修理」などでユーザーが検索するであろうキーワードで調べて、上位に来るサイトを調べると大半は有料もしくは従量課金制のポータルサイトやマッチングサイトですが、中には掲載無料もしくは低コストの定額で掲載出来るサイトがあるはずです。そういったサイトに掲載してみるのも効果的です。

予算の目安について

出口を守るスマホ特化のシンプルなホームページであれば数万〜デザインに拘ったり機能を追加しても20万もあれば作れるでしょう。あわせて入口づくりに関してはMEO対策やメディア掲載など掲載費用を払っても数万円で運用出来るはずです。中立的な立場を心がけていますが、当サイトも店舗様のご紹介ページのリッチ化やホームページへのリンクが低コストで可能ですので少しだけ宣伝させてください。

まとめ今回ご紹介した2つのツールでまずネット検索の入口を増やす対策を行い、その入口から入って来たユーザーの大半は最終的にホームページを見て決めるという確率が高いのでどちらもホームページへの誘導が出来る様に必ずリンクを張りましょう。そうすることで入口を広げて出口を守る基本が最小限のコストで実現します。まずはこのミニマムプランで対策を行いある程度効果が期待出来るようであれば、徐々にリスティング広告による拡大やSEOも将来に向けて少しづつ対策をしていくというのが良いでしょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。次回の「インターネットを使った販促 Series.3」ではマッチングサービスの比較をテーマに記事をお届けしたいと思います。

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